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講談社と毎日新聞など、内田康夫氏の未完小説完結プロジェクト開始

2017.03.21

 講談社と毎日新聞社、毎日新聞出版は、内田康夫氏の未完小説を完結させる「『孤道』完結プロジェクト」に取り組む。3社と一般財団法人内田康夫財団の共催で、毎日新聞連載中に内田氏の脳梗塞発症で中断した作品「孤道」の完結編を公募する。

 小説「孤道(こどう)」は、内田氏が2014年12月から毎日新聞夕刊で連載していた。内田氏が15年7月に脳梗塞で倒れ、15年8月12日の204回で中断したままになっていた。内田氏が小説の「休筆宣言」をしたことから、「孤道」を未完のまま刊行することになった。同時に、この小説の完結編を公募する「『孤道』完結プロジェクト」をスタートさせた。現役人気作家が自作の完結編を公募するという前代未聞のプロジェクトとなる。

 5月に毎日新聞出版から未完版「孤道」を発売し、完結編の募集を開始する。1年後に締め切り、審査のうえ、最優秀作を加えた完結版を講談社から刊行する。療養中の内田氏は「世に眠っている才能の後押しができれば」とプロジェクトへの期待を語っている。

 講談社・渡瀬昌彦講談社取締役は「国民的人気を誇る『浅見光彦』シリーズの最新作が、今回のような形で完結するのは、大変画期的であり嬉しい。新しい才能の登場を強く希望している」と語った。

 このプロジェクトは毎日新聞創刊145周年記念事業で、毎日新聞社・小菅洋人社長室長は「未完の小説を公募で完結させるという新しい試みに、145周年記念事業として取り組めて喜ばしい」と語り、毎日新聞出版・黒川昭良社長は「内田さんや講談社の協力を得て、未完小説『孤道』の出版にチャレンジできることになり大変喜んでいる。内田さんの思いを受け継いだ読み応えある応募作を期待している」と話した。

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