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秀和システム、兼高かおる×曽野綾子の対談集を2月刊行
初の文芸ジャンルで10万部目指す
秀和システムは2月3日、兼高かおる氏と曽野綾子氏が旅について語る対談集『わたくしたちの旅のかたち』を初版1万5000部(予定)で搬入発売する。ビッグネーム同士の初の対談ということもあり、書店員からの事前の反応は良好。発売日前後にはテレビ、新聞など多数のメディア露出が決定している。事前注文締め切りは1月23日。
同書では、紀行番組の金字塔「兼高かおる世界の旅」で知られる兼高氏と、同時代を生きた曽野氏が戦後の海外へのあこがれや、海外で学んだこと、海外から見た日本などをテーマに、印象的な旅のエピソードを交えながら振り返っている。
「ネットやテレビでいくらでも情報はとれるが、それはあくまで疑似体験。温度やにおいを感じないとわからない。どんどん海外に行ってほしいというメッセージになっている」と第三出版編集部・山浦秀紀次長は話す。
メーンターゲットは「兼高かおる世界の旅」にリアルタイムで触れた50代以上の女性だが、若い人にもアプローチしていきたいという。「『九十歳。何がめでたい』(佐藤愛子著・小学館)が若い人に広がっている。女性のほうが年配の方の生き方に興味があるのかもしれない。(同書も)そういうふうに広がればいいと思っている」という。
2月に「徹子の部屋」出演
現在決まっているパブリシティは、2月中に「徹子の部屋」(テレビ朝日)、2月13日にNHKラジオ「ごごラジ!」に兼高氏が出演。新聞では、産経新聞「話の肖像画」(2月第2週)、東京新聞「my book,my story」(3月5日)、フジサンケイビジネスアイ「著者は語る」に兼高氏のインタビューが掲載される。
雑誌では、『SINRA』(新潮社)1月24日発売号、『週刊女性』(主婦と生活社)に兼高氏のインタビュー、『月刊hanada』(飛鳥新社)に曽野氏のインタビューが掲載される予定。
新聞広告は、朝日と読売に2月末から3月中旬にかけて出稿予定。
同書は、事前に書店員にゲラを配布したが、「うちの客層にぴったり。多面展開する」(八重洲ブックセンター京急上大岡店・野俣憲史店長)、「学生時代に戦争を体験し、日本の転換期を自らの力で生き抜いてきたお2人の言葉で語られる体験の数々は興味深く、何よりおもしろい。兼高さん、曽野さんの同世代だけでなく、若い層にも読んでほしいと思う」(三省堂書店池袋本店の文芸担当・早野佳純氏)など、期待を寄せる声が集まっている。八重洲ブックセンター京急上大岡店からは100冊を受注したという。
このほか、兼高氏の近著『わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ!』(小学館)が初回配本で好調に売れたことから、発注を決めた店舗もあった。
販促物は著者2人の顔写真入りPOPのほか、2人の大ファンである『テルマエ・ロマエ』(KADOKAWA)の作者・ヤマザキマリ氏のイラストとコメント入りPOPを提供する。
秀和システムはコンピューター書などの専門書を主に出版してきたが、近年は一般向け書籍にも力を入れている。『わたくしたちの旅のかたち』は同社初の文芸書で、初版部数は同社刊行物の平均と比べ倍以上に設定した。「早いスパンで10万部を達成したい」と山浦次長は語る。
□四六判/240ページ/本体1300円。
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