文化通信

　昭和堂は11月16日、フライングラインのデジタル配信システム「ＹＯＮＤＥＭＩＬＬ（ヨンデミル）」を利用して、学術雑誌『農業と経済』の過去75年間のバックナンバー電子版配信を開始したことを発表した。

　『農業と経済』は１９３４年の創刊から80年以上続く農業専門雑誌。このほど、昭和堂では１９４０年１月号からのバックナンバーをスキャンして電子データ化し、最新号まで75年分約９００冊をライブラリサービスに追加した。

　配信は画像データだが、２００１年８月号以降は本文検索が可能で、それ以前の号はタイトルに含まれる特集名、発行年、号数から検索ができる。利用は記事単位（２００１年８月号以降）と１冊ずつで購入できるほか、本誌配送（通常版８冊、合併号２冊、臨時増刊号２冊）と電子版ライブラリを合わせた年間定期購読、電子ライブラリのみ利用するプラン（月額）がある。また、全号一部を無料で試し読みもできる。

　料金は年間購読料１万３３５０円（税・送料込み）、最新号からバックナンバーまで読み放題の電子版ライブラリは月額１１１３円（税込み）。単品はそれぞれ料金が違う。

　「ヨンデミル」はブラウザを使った電子コンテンツ閲覧システム。スマートフォン、パソコン、タブレットなどウェブブラウザ環境があればアプリなどはなくても読むことができる。フライングラインでは「各出版社やコンテンツ所有者の取り組みの一助となるよう、機能のアップデートや提案を続けていく」としている。